日中同盟に断固反対する!

 皆さんこんにちは、ハトヤブです。前もって今宣言いたします。


私は生きている限り、独裁体制で覇権主義中華人民共和国と同盟を組むことに断固反対します!

 

何言ってんだこいつ」と言って嗤う方が大半だと思われるでしょう。確かに今年11月に発表された言論NPOによる日中共世論調査では、日本国民の中で中国に「良くない印象」を持つ割合が89.7%と悪化しており、有り得ないという考え方が大多数です。
 しかし、日中友好に賛成かどうか問われれば多くが「はい」と答えるでしょう。もしそれが「日中同盟」という日本と世界の悪夢へ繋がっているとしたら……どうですか?
 本記事を読み終わるころにはきっとその顔から笑顔が消え神妙な顔つきになっていること請け合いです。

 日本にはびこる親中勢力

 経済活動で中国に利する

 まず、日中友好の象徴と言えるものが経済交流です。政冷経熱という言葉があるように例え政治外交で折り合いがつけなくても、投資や貿易は積極的に行われるのが常識です。

日本側の国際収支統計(業種別・地域別直接投資)で2019年上半期の投資フローをみると、前年同期比28.5%増の7,085億円であった(注2)。そのうち、製造業は48.9%増の5,431億円で全体の投資額に対する構成比は76.7%、非製造業は11.4%減の1,654億円で構成比は23.3%だった。(出典:小宮 昇平,日本の対中投資は引き続き増加、自動車が牽引,日本貿易振興機構,2020.1.21,

https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2020/a31776dc474bb609.html

  これを親中勢力だと言って理解する人は少ないでしょう。「鎖国するのかよネトウヨ」と思われる人いれば「経済のつながりがあれば戦争を回避できる」と専門家風に反論する人もいるかと存じます。確かに経済的つながりのある国と戦争することは金ズルを捨てる不利益な行為に思われ、紛争の抑制につながります。しかしその一方で経済が十分に発展すれば逆に軍事力を強大化して力ですべてを手に入れる選択肢も出てくるのです。人間とは欲をかき、時に魔が差す生き物。中国も例外ではありませんし、現にそうなりつつあります。

 アメリカなどは既に行動に出ております。11月トランプ大統領は中国軍と関係が疑われる中国企業への投資を禁止する大統領令を出しました。

トランプ米政権は12日、中国軍が所有または支配していると見なされる中国企業への投資を禁止する大統領令を発表した。中国の国有通信大手、中国電信(チャイナテレコム)や中国移動(チャイナモバイル)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)などに影響が及ぶ可能性がある。(出典:トランプ政権、中国企業への投資禁止 「米資本を軍事開発に利用」,ロイター通信2020.11.13,

https://jp.reuters.com/article/usa-china-securities-idJPL4N2HY4Y0

 尖閣へ軍事圧力がかけられているのに関わらず、投資して中国を肥えさせ続ける日本の企業は紛れもない親中勢力であり明確な利敵行為です。

 学問と研究で中国に利する

 次に日中友好の名のもとに融和が進んでいるのが学問の分野です。2004年の韓国ソウルに開設されたことをきっかけに世界中に展開されている孔子学院。日本においても15校に開設され今も活動を続けております。

 北京の孔子学院本部のホームページによると、日本国内には、早稲田大や立命館大桜美林大など15の大学に孔子学院がある。活動のメインは中国語教育だが、太極拳や中国書法、中国茶などをテーマに文化講座を開講しているところもある。(出典:孔子学院 早稲田、立命館桜美林など日本の15大学に 「無防備」の指摘も,産経ニュース,2020.8.14

https://www.sankei.com/life/news/200814/lif2008140020-n1.html)

  この孔子学院を工作拠点というのはもうネトウヨの与太話ではありません。上記事をご覧になればわかるように米国のFBIも同学院がプロパガンダ活動に利用されていると捜査を2年半前から始めている段階です。北欧のスウェーデンに至っては全院閉鎖を決定しているほどです。クリーンで開かれたイメージのあるスウェーデンがですよ?

 もっと深刻なことに日本の45校もの大学が、中国軍と関係のある中国大学と共同で研究する協定を結んでいたことが発覚しております。しかも協定見直しを考えている大学は16校程度とのこと。

 中国人民解放軍と関係があり、軍事関連技術研究を行う同国の7大学と日本の国公私立大計45校が学術・学生交流協定を結んでいることが30日までに分かった。9校に共同研究の実績があった。民間研究を兵器開発に用いる「軍民融合」を進める中国の知的財産窃取が問題視され、日本の研究現場からの流出が懸念される中、協定を見直す可能性があると答えた大学は3割超の16校にとどまっている。(出典:日本の大学45校が中国軍関連大と協定 知財流出懸念、一部に共同研究実績も…見直し可能性は16校にとどまる,zakzak,2020.12.1,

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201201/dom2012010003-n1.html

 中国軍と関係が深い大学相手なんていつ軍事分野に応用されるか分かったものではありません。にもかかわらず「軍事目的の研究を一切禁じる」との声明を出したことで有名な日本学術会議菅首相に6人任命を見送りにされてワーワー騒いでいるアレです)はそれを阻止するどころかむしろ協力しているのですから呆れます。

日本学術会議は創設以来、中国に傾斜している。「戦争科学に絶対に関わらない」とする最初の声明から5年後の1955年、中国科学院から訪日団を迎え入れ、翌56年には訪中団を派遣した。その訪中団の参加者の一人で、日本学術会議会長や東京大学総長を歴任した茅誠司氏は、日中友好協会とともに1977年、「日中科学技術交流協会」を設立した。 

(中略)

日本と中国の原子力技術の協力の歴史は、80年代に始まっている。日本原子力協会が中心となって、核兵器国である中国に対して「国際協力を通じて核不拡散体制への理解を働きかけ」「平和利用分野における協力」のために、1985年、両国政府は日中原子力協力協定を締結している。

この日中原子力協力協定に基づき、日中科学技術交流協会は1994年から現在まで、核エネルギー、核分裂核融合の研究協力をしている。(出典:「日中友好」の名の下で 日本学術会議から派生した日中交流組織、核エネルギー開発に協力,大紀元,2020.10.16,

https://www.epochtimes.jp/p/2020/10/63286.html

 平和利用だからという言い分があるでしょうが、保有である中国の原子力研究が軍事と無縁でいられるわけがないし、上述の中国軍関連大学との協定なんて、日本で言うなら「防衛省の資金提供を受けようとした北海道大学の研究」と同じです。これほどまでに達観したダブルスタンダードにはまるで「中国を強国化して日本を攻撃させる」明確な意図があるようにさえ思えてしまいます。一種のマゾヒズムでしょうか?

 米シンクタンクの報告書

 極め付きは米国シンクタンク戦略国際研究所(CSIS)の報告書「China’s Influence in Japan」です。本書では前述の孔子学院の他、NPO法人中国人留学生民主党公明党などに中国の影響力が浸透していると報告されています。中でも政権与党である自民党二階派についても言及されているのは特筆すべき部分です。

Akimoto belongs to the LDP’s powerful Nikai faction (named for LDP Secretary-General Toshihiro Nikai of Wakayama Prefecture), which is the LDP’s pro-China group.74,75 This group is also referred to as the “Nikai-Imai faction.” Takaya Imai, a senior adviser to Abe and former METI bureaucrat, has persuaded the prime minister to take a softer approach toward China and its infrastructure projects on business grounds.76 Nikai, who has brought five pandas from China to a zoo in his hometown Wakayama, served as the prime minister’s special envoy to China to meet Xi Jinping in April 2019 and advocated for Japan’s cooperation on the BRI, regardless of the United States’ opinion.77 He has also advocated for Xi’s state visit to Japan.

(訳)秋元氏は自民党の強力な二階派和歌山県自民党幹事長である二階俊博氏)に所属し、これは自民党の親中国グループです。このグループは「二階今井派」とも呼ばれます。安倍首相と元経済産業省の官僚である今井貴也は首相に中国とそのインフラプロジェクトに向けてよりソフトなアプローチをとるよう説得した。地元の和歌山の動物園に中国から5匹のパンダを連れてきた二階は、2019年4月に習近平に会うための中国への首相特別特使を務め、米国の意見に関係なく、BRIに関する日本の協力を提唱した。彼はまた、Xi(習)の訪日を提唱した。(出典:Devin Stewart,China’s Influence in Japan,Center for Strategic and International Studies,2020.7,

https://www.csis.org/analysis/chinas-influence-japan-everywhere-yet-nowhere-particular)

 なお民主党と言えばあの鳩山由紀夫氏が有名ですが、本報告書ではそこもきっちりと言及されており、「不正や賄賂の記録がないことから本気で中国の意に沿うことが正しいと信じ切っている」とされています。やはり「宇宙人」と呼ばれるだけのことはありますね。私は彼のことを21世紀のピエール・ラヴァルと呼んでいますが。

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 親中論客の言い分

  さて鳩山由紀夫の名前が出たことですし、今度は親中と目される論客たちの吊し上げ……いえ対中認識価値観について著作を引用しつつ触れていきましょう。中国に良くない印象を持っている日本国民の中には彼らに対して「中国のスパイ」「売国奴」と呼ぶ方がいらっしゃいます。もちろん本物の工作員もいるかもしれませんが、実際のところほとんどは「スパイによって惑わされた」被害者に過ぎないと私は考えています。ただ彼らの中には中国をアジアのリーダーとして日本はその下につくことが正しいと信じ切っている人も多々見られるのも見過ごせません。彼らの言い分をツッコミも交えつつ紹介していきましょう。

 憂鬱な中国専門家

 まずウォーミングアップとして小原雅博氏の著作「東アジア共同体(2005年)」を取り上げます。外務省入省後、アジア局地域政策課長から在上海総領事まで様々な役職を経験している彼の主張は日中の経済関係を深めるというオーソドックスな日中友好論者です。そして強大化する中国でナショナリズムが盛り上がり「偉大なる中華民族の復興」を成し遂げつつあると認め、周辺国に中国脅威論が高まっていると認識した上で次のように書いています。

日本の基本戦略は、中国が国際社会の平和と繁栄に責任を担う大国となるよう慫慂し、中国が建設的に関与する形で透明で開かれた地域的枠組みの構築に努力することである。(出典:小原雅博,東アジア共同体,2005年,291頁)

 要は日本が中国を指南して日本側の価値観に基づく地域秩序のリーダーに仕立て上げよと言っているのです。こう言っては何ですがかなり上から目線ですね。強大化する中国に勝てる気がしないくせに図々しくも大国としての立ち振る舞いを教えてやると言っているわけですから。先進国としての意地ということでしょうか?その後、2018年の日経ビジネスでの小平和良のインタビューにおいて「中国は聞き耳持たない」と弱気になっちゃってます(後述)。

 超有名な元中国大使

 続いては民主党政権時代に在中国特命全権大使として有名になった丹羽宇一郎氏の著作です。2010年の尖閣諸島中国漁船衝突事件で対中国の交渉役として活躍し、その後野田政権の尖閣諸島国有化に強硬に反対し、国民の顰蹙を買いました。その尖閣諸島問題の解決策として「中国の大問題(2014年)」で次のように書いています。

私はまず「尖閣諸島不戦の誓い」を両国首脳が話し合えばいいと思う。ほかのテーマに踏み込めば、まとまるものもまたまらない。「不戦の誓い」だけをやる。つまり、この件については決して武器を取らないことを約束する。(出典:丹羽宇一郎,中国の大問題,2014.6.27,163頁)

 ここでもまた日本側の価値観の押し付けです。日本が憲法九条で戦えない事情を中国側に押し付けて「不戦を誓え」というのです。恐らく丹羽氏の意図は中国ーインド国境間で40年以上武器が使用されていなかったことを念頭に置いているのでしょう。しかしそれは両国が保有である都合上、無暗に紛争をエスカレートしたくない思惑が一致したからにすぎません。日中の場合エスカレートしたくないのは日本だけであり、中国は積極的ですからまとまる以前に一致することもできないでしょう。

 また、ご存じの方がいらっしゃると思いますが、今年6月中印国境小競り合いで死者が出ました。

インド当局は16日、中国と国境を争うヒマラヤ山脈地帯で両国軍が衝突し、インド兵が少なくとも20人死亡したと発表した。

両国軍の衝突で死者が出たのは、過去45年以上で初めて。このところ両国の緊張が高まっていた。

(中略)

インドと中国の双方とも、40年間というもの銃弾が使われたことはないと主張。インド軍は16日、今回の衝突においても「発砲はなかった」と述べた。

銃撃戦以外でどうやってこれほどの死者が出たのかは不明だが、戦闘には石とこん棒が使われたとの報道も出ている。(出典:インドと中国、国境付近で衝突 インド兵20人以上死亡か,BBC news Japan,2020.6.17,https://www.bbc.com/japanese/53074215

 人間というものは銃火器を使わなくとも戦争できるんです。付け加えて言えば尖閣諸島沖で中国漁船が日本の巡視船に衝突したのも銃火器を使わない「戦争行為」と呼ぶこともできます。したがって、丹羽氏の言う「不戦の誓い」なんて中国に受け入れられるわけがないんです。

 丹羽氏の日本本位の中国観は留まることを知らず、今世界を騒がせている習近平総書記については「北京烈日(2013年)」で次のように書いています。

習近平新主席は、今のところ、「中華民族の偉大な復興の実現=中国の夢がいったい何を意味するものなのか」、その言動が気になるものの、将来は、私の知る限りにおいては信頼しうるリーダーになるのではないでしょうか。言動があまりにも飛び跳ねれば、それは世界中から顰蹙を買い、評価を失うでしょうが、それほど愚かでないことを私は願っています。(出典:丹羽宇一郎,北京烈日,2013.5.30,208-209頁)

 ……恐らくご本人が今この文章を見返したら恥ずかしくて赤面するでしょう。習近平総書記は「中華民族の偉大なる復興」として台湾併合を掲げ、今や世界覇権に堂々と名乗りを上げるようになっております。現在も世界を騒がしている武漢熱騒動においても「世界は中国に感謝するべき」と宣い顰蹙を買っています。また香港に至っては「50年高度の自治を維持する」約束を無効だと言い放ち、香港国家安全法を定めて統制を強めるなど欧米の評価を大いに失っております。なら彼は愚かなのかと問われれば丹羽氏は苦笑するしかないでしょう。「絶対有り得ない」という日本本位の考えを無意識に押し付けていたんですから。

 反米親中の元レバノン大使

 最後に親中論客というよりは反米論客に近い天木直人氏の著作「さらば日米同盟!(2010年)」から引用していきましょう。小原氏と同じく外務省経験者である彼は対米追従の日本外交のあり方に疑問を持ち、日米同盟を否定する論客として言論界に旅立ちました。そして「アメリカは日本を護らない」とした上でこのように書いています。

中国の軍事力増強に対しては憲法九条を掲げて正面から言えばいい。何のための軍事力増強なのか、と。憲法九条を掲げた日本を攻撃できるのか、と。それを世界に堂々と主張するのだ。もっと国民生活の向上に予算を使った方が中国国民のためではないか、と。中国は返す言葉を失うであろう。(出典:天木直人,さらば日米同盟!,2010.6.21,224頁)

憲法九条が日本を守っている」と本気で信じている人ならおおっ!と称賛するでしょうし、保守派ならお花畑だと呆れるかもしれません。けれど私に言わせればむしろエスノセントニズム(自民族中心主義)で自己中心的な記述です。なぜなら憲法その国のあり方を決める法規でしかなく、他国がそれに配慮する義理は何処にもないからです。中国側にしてみれば憲法九条はチャンスであり、動けない日本から思う存分資源を搾取した末にタコ殴りにしたとしても、誰からも咎められないし、罰せられる道理もないのです(日米同盟が生きていれば米国がアクションを起こしますが天木氏はそれを否定しています)。後半の「予算」云々に至っては公人からドロップアウトした彼だから許されるものの、現役の外交官が公の場で発言したら先方から「内政干渉だ!」とブチギレられますよ。

 以上のように親中論客と目される方々は中国側の言い分を主張する一方、中国に対しては日本本位(自分本位)の価値観を当て込めて満足している裸の王様であることがわかります。これは中国側にしてみれば相手が独り相撲して勝手に後ろへひっくり返っているようにしか見えないのでさぞかし滑稽でしょう。

 そして日中同盟へ……

  これまで日本にはびこる親中勢力と親中論客の言い分を紹介してきましたが、それでもなお日中同盟はあり得ないと言い切る人は多いでしょう。実際、CSISの報告書でも日本への中国の浸透工作は楽観的に見られており、その理由を世論としています。

 確かに民主国家にとって世論は大きな力を持ちます。独裁国家の中国は中国人民の世論は気にしませんが、民主国家の世論は気にかけます。実際過去には日本や欧米に気を使っていた時期があります(これをほほえみ外交と言います)。だからこそ台湾とも経済協力関係を築いて2014年までは良好だったし、香港に対しても「一国二制度」の約束を守り続けてきたのです。

 けれど今はどうでしょう。台湾に対しては武力併合を高らかに宣言し、香港は「第二のウルムチ」となりかかっています。批判する欧米に対しても「戦狼」と呼ばれる強硬態度を表し、日本に対しても「釣魚群島(中国が主張する尖閣諸島の呼称)に日本の漁船を入れるな!」と恫喝を仕掛けてきました。それを中国外交の失敗をみなす方もいらっしゃいますが、本当にそうでしょうか?もう世論を気にする必要がない、力でねじ伏せられる自信があっての言動なのではないでしょうか?それが虚勢ならまだ救いがありますが、本当に力でねじ伏せられたらどうでしょうか?実際、香港は力でねじ伏せられてしまいました

香港の西九竜裁判所は23日、デモ扇動罪に問われた民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏(23)、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(24)、林朗彦氏(26)ら3人の公判で、保釈の継続を認めず、3人を即日収監した。(出典:香港民主派の周庭氏、黄之鋒氏ら即日収監 民主派締め付け,産経ニュース,2020.11.23,

https://www.sankei.com/world/news/201123/wor2011230014-n1.html

 現在も香港では若者や民主派の逮捕・起訴が繰り返されており、半年も経てば中国のただの辺境都市の一つになってしまうでしょう。もしこれと同じ強国的な行動が台湾や日本に対し行われたらどうでしょうか?台湾は厳しくても戦う覚悟があると思いますが我が国はどうですか

 なし崩しに変容する中国観

 先ほど親中論客の著作を引用して批評しましたが、その中国観は驚くほど日本中心的過ぎることがわかりました(てっきり身も心も中国に捧げていると勘違いされがちだからです)。けれど彼らの主張は時代と共に少しずつ変化しており、その行き着く先を見れば、私の懸念が理解できるようになります。

 第一段階(1980年代):中国は発展途上国だ。支援し育てなければならない

 第二段階(2000年代):中国は大国になる。正しい方向へ導かなければならない

 第三段階(2015年以降):中国は大国だ。無益な衝突を避けながら共存共栄すべきだ

 第一段階の解説は割愛するとして本記事で紹介したのは時系列的に第二段階の主張になります。大国になる中国がどのような行動に出るのか?多くの親中論客は日本にとって都合のいいように成長すると考え、そうなるように導くべしと対中連携を訴えていました。その当てが外れて弱気になっているのが第三段階です。

 中国がさらに力をつけ、自らルールを作るようになると、当然、自国の利益に反するようなルールは作りませんし、そのようなルールがもしあったとしても従いません。南シナ海の問題でも中国は常設仲裁裁判所の裁定に従っていません。ですから先ほど申し上げたようにTPPなどで周囲の国が結束して、みんなが守るべきルールを作らなければいけません。

 米国は中国の封じ込めに動き出していますが、日本が同じことをやろうとしても難しい。日本は中国も入ることができるような枠組みの構築に力を入れていくべきでしょう。(出典:小平和良,勢力均衡崩れれば中国は聞く耳を持たなくなる,日経ビジネス電子版,2018.7.6)

 以上が日経ビジネスでの小平和良のインタビューにおいて小原氏の最近の見解です。著作にあった「中国が国際社会の平和と繁栄に責任を担う大国となるよう慫慂」という主張がすっかり消え去り、日本は中国も入れる枠組みを構築せよとなっております。何のことはない、中国に勝ち目がないからルールを守らせることができない現実を見始めたというわけです。「みんなが守るべきルールを作らなければいけません」の言葉に哀愁を感じるのは私だけでしょうか?

 このように日本中心からいつの間にか中国中心になっていく論調に私たちは気を付けなければなりません。なおも「価値観が合わずとも経済で連携を」と彼らは言いますが、先に申し上げた通り、中国にとって経済発展は軍事力拡大の原動力でしかありません。そしてその軍事力の圧力によって合わない価値観を日本に飲み込ませ、中国にとって都合のいい地域秩序の枠組みへ変えていくのが中国の狙いなのです。当然最終目標は日本を完全に配下に入れてアジアの覇権を握り、世界覇権への足掛かりにすることです。中国が覇権主義を突き進む理由については過去記事にて考察されております。

hatoyabu01.hatenablog.com

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 日本が日本で無くなる未来

 私が最も恐れていることは、日本国民の多くが中国にとって都合のいい社会に作り替えられても、何の抵抗もなく受け入れてしまうことです。イメージとしてはそれまで米国がいたポジションに中国がそっくり置き換わってしまう感じです。これが私の危惧する日中同盟の正体です。

経済の指標は上海から、政治は北京のシンクタンクの意見を参考にし、日中を基軸とした外交を心得る。国内には在日人民解放軍が駐屯しており、自衛隊が補完組織として日々訓練とパトロールをしている。学校では外国語教育として中国語が教えられ、一部の会社では社員が中国語のみで仕事をしている。

 人によっては悪夢のように見える内容でも、それは現在米国との同盟においても成り立っている社会の現状です。75年前の敗戦する直前の日本人から見れば今の状態も悪夢として映ることでしょう。口では「属国けしからん」と言っても行動では従順になってしまっている日本の未来に私は不安を感じているのです。

別に平和ならいいでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしそれで失うものの重大さを考える必要があります。日本は米国に支配されて紀元節を失いました。祭日を失いました。皇室の宮家の幾つかは民間に降ろされ皇位継承に頭を悩ませております。米国でさえこうなら中国に支配されたらどうなりますか?靖国神社は勿論、中国にとって気に入らない神社・仏閣は全て取り壊されるでしょう。皇室はそれ自体が廃止され、中国の認めた指導者が実権を握るでしょう。ついには日本文化の全てが否定され、日本語も禁止され、日本人であることを放棄させられるでしょう。それはまさしくチベットウイグル内モンゴルにおいて行われていることなのです。反中論客の言うような「日本自治区」などのように目に見える形で日本迫害が行われるとは限らないのです。

 広がる赤い帝国

 さて、一般的な憂国の主張であればここでジ・エンドですが、その先があるのが私、ハトヤブの未来予想です。これまで読んでくださった皆様の中には「別に、日本が無くなったっていいじゃん!」と思う方が居られるでしょう?ほらそこのあなた手を挙げて?大丈夫、怒らないから。

 さあ、日本が消えてなくなったとして日本列島は消えることはありませんから、日本だったなにかは依然として存在することになります。仮にネオニホンと名付けておくことにしましょう。その国はどんな文化様式なのかというと、十中八九中国に準じたものになります。とても中国と繋がりが深く、完全な中華の一員となっていることでしょう。

 中国の野心も模倣する「ネオニホン」

 そうなると世界観はどうなるでしょうか?これもまた中国に準じたものになります。つまり「中華民族の偉大なる復興」のもと世界覇権を目指す野心にあふれていることでしょう。

 2014年に中国の軍事系掲示板に「戦争計画」なるものが投稿されました。それによると中国は6回の戦争をしなければならないとされています。以下はその一部です。

中国は国家統一と国家の尊厳を守るため、今後50年で6回の戦争をしなければならない。1回目は台湾統一戦争で、2020年から2025年の間に起こる。中国は台湾に対して、2025年を最終期限とする平和的統一を宣言。台湾がこれに従わなければ武力統一あるのみだ。(出典:中国は50年以内に6回の戦争をする、1回目は台湾統一戦争、2回目は…―中国ネット,Record China,2014.10.13,https://www.recordchina.co.jp/b95576-s0-c60-d0046.html

 その後は南シナ海諸島争奪戦、対インド領土戦争、対日戦争、モンゴル併合戦争、対ロシア国境紛争となっております。なかなかに好戦的ですね。あくまでこれは無名の憤青(中国版のネトウヨ)が書いた与太話に過ぎないのでしょうが、言論の自由のないかの国でアップされ、ニュース記事にもなっているということは政府もまんざらでないということです。何しろ台湾に対しては既に戦争を宣言してしまっているのですから。

 米大統領選の混乱が続くなか、習近平国家主席率いる中国共産党政権が攻勢を仕掛けている。香港で民主活動家らを逮捕しただけでなく、中国軍機による、台湾の領空や防空識別圏への侵入を繰り返し、沖縄県尖閣諸島周辺海域にも武装公船などを連日侵入させている。習氏は先月、台湾や尖閣侵攻の主力部隊とされる、広東省の海軍陸戦隊(海兵隊)を視察した際、「全身全霊で戦争に備えよ」と指示した。(出典:【米中新冷戦】中国・習主席「全身全霊で戦争」台湾併合に向け危険な動き 解放軍「建軍100年」で米軍に対抗できる戦力増強目標,zakzak,2020.11.14,

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201114/for2011140003-n1.html)

戦争に備えよ」だなんて日本の首相が言ったら大騒ぎですよ。ましてや「戦争計画」なんて一般人が投稿しても総スカンにされます。田母神論文の例もありますしね。

 けれどネオニホン日本ではないのでこうした考えに囚われることがありません。つまり「戦争の反省は日本人がするものだから(日本人でない)我々は関係ない!」という理屈が通り、中国と共に戦争に向かって突き進むのです。

 地球儀を俯瞰してわかる大中華の運命

 ここで地政学的な話にまいりましょう。まずは現在の中国の掲げる勢力図と日本の関係です。赤く広がる中華の世界が日本列島によって抑えられていることがわかります。

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(海洋進出を進める赤い帝国とそれを止める島国の壁 出典:GoogleEarthより)

 では日本でないネオニホンの場合はどうでしょう。中国と深いつながりのある同国は抑えるのではなく勢力の延長になりますから、次のようになります。

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(赤い帝国と赤い島国の軍事同盟 出典:GoogleEarthより)

 まるで大雨の日に堤防が崩れたように赤い勢力がどっと流れ出しております。こうして見ると海洋勢力としての日本の存在がいかに大きいかわかりますね。日本人は自分の国をちっぽけだと卑下しますが、十分に大国なのです。また、在日米軍基地を拠点とする米国のプレゼンスもあり、東南アジア諸国は中国の圧力にさらされながらも独立を保ってきました。しかしネオニホンはそれがないどころか中国の手下ですから、中国の支配下に入る以外の選択肢が無くなってしまいます。つまりこういうことです。

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(赤い帝国のアジア征服 出典:GoogleEarthより)

 東南アジアを全て取り込んで、オーストラリア大陸西インド洋へ迫ってしまっております。赤い帝国の名にふさわしくなったでしょうか?

 この勢力図には意味があって、マレー半島スマトラ島の間にあるマラッカ海峡を確保するためです。同海峡は中東から東アジアを繋ぐ交易の要所で、中国は常日頃ここが他国の軍によって封鎖されることを恐れていました(マラッカ・ジレンマ)。中国が海洋進出に執着する意外な背景が明らかになりましたね。

 さて、ここで満足するかと問われれば人間の欲は止まらないもので力が届く限りに勢力を広げようとするでしょう。そうでなくてもオーストラリア西インドと喫しており、緊張の高まりは避けようがありません。何よりあえて触れずに置きましたがは正面から米国と衝突することになります。奇しくも第二次世界大戦大日本帝国に似た構図が出来上がってしまうのです。非民主的愛国主義、指導者が「戦争に備えろ」といきり立つお国柄。もう未来は決まったようなものです。

 

 戦争の悲劇を避けるために自らをとした日本は、図らずも中国に同じ過ちを繰り返させる呪いとなる。それを防ぎたいから私は日中同盟に反対するのです。

 

 

 

 具体的にどのように日本が中国に飲み込まれ、一緒に世界覇権戦争で自滅へ向かっていくかは以下のリンクへ

         シミュレーション戦記